WBA世界ライトフライ級王座決定戦「亀田興毅対フアン・ランダエタ」戦を2日午後7時半から約2時間半、生中継したTBSには試合直後から視聴者からの電話が殺到し、かかりにくい状態が続いた。呼び出し音の後に、電話が込み合っていることを知らせるテープが繰り返し流された。電話の大半は、判定への抗議とみられる。 放送を見て毎日新聞に電話してきた男性は「亀田選手には勝ってほしかったけど、試合の結果に納得できない。この怒りをどこにぶつけたらいいのか」と憤っていた。 TBSの広報担当者は「判定がおかしいのではないかという苦情と、番組開始から試合まで時間がかかったことについて苦情があった」と話している。 亀田興毅 立ち上がりにダウン 判定に疑問の声も 立ち上がりにダウンを喫した「浪速乃闘拳」が、粘りに粘って世界タイトルを手にした。2日、横浜市の横浜アリーナで行われたプロボクシングWBAライトフライ級王座決定戦で、判定勝ちした亀田興毅選手(協栄ジム)。強気のパフォーマンスで話題を振りまいてきた人気者のファイトに会場は大きな盛り上がりを見せたが、ジャッジの判定は、2対1と割れた。相手のフアン・ランダエタ選手(ベネズエラ)が有利にも見えたことから、疑問の声を上げるファンや専門家もいた。 >ガッツ石松さん「まいったね。なんで」 テレビで観戦した元WBCライト級チャンピオンのガッツ石松さんは開口一番に「まいったね。なんでこの人が勝ちなの」と判定に不満を示した。ガッツさんの判定では、ランダエタが7ポイントもリードしていたという。 そのうえでガッツさんは「亀田兄弟は人気があるかもしれないけど、この試合で勝てるのなら、ボクシング界は何をやっているのかと思われる。日本人は立っていれば、チャンピオンになれるの? 全世界のボクシング関係者に見せて、判定してもらえばいい」と首をかしげた。さらに「日本のボクシングはタレント養成所ではない。これがまかり通るなら、僕はボクシング関係の肩書は何もいらない」と怒っていた。 漫画家のやくみつるさんも「非常に不愉快なものを見た。実況も最後の方は負けモードだったし、こういう判定になるとは。判定後の(亀田選手の)態度も疑問。あの場では勝者の振る舞いをしないと格好がつかないところもあるだろうが、大口をたたける試合内容ではなかった。態度を改めるべきではないか」と厳しく指摘した。 一方、元WBAジュニアミドル級王者、輪島功一さんは「亀田選手は前半、悪かったが、中盤から盛り返してがんがんに攻めて最後までよく頑張った。引き分けかなとも思ったが、勝ちに値する戦いぶりだった。(苦戦の理由は)今までやってきた相手とあまりにも差がありすぎ、(戦い方を)考えていなかったこと。これからは世界王者。どんな相手ともやらないといけないのだから、よく考えて戦わないと」と一定の評価を与えた。 興毅“不可解判定”で世界奪取 すっきりしない世界初戴冠となった。WBA世界ライトフライ級王座決定戦が2日、横浜アリーナで行われ、同級2位の亀田3兄弟の長男・興毅(19=協栄)は、元WBA世界ミニマム級暫定王者のファン・ランダエタ(27=ベネズエラ)に2―1の微妙な判定で勝った。初回終了間際、ランダエタの右フックで生涯初ダウンを喫し、絶体絶命のピンチに陥った。フラフラになりながら反撃したが、決定的なポイントを奪えないまま12ラウンドを終了。ジャッジの採点が割れたように、ランダエタの勝利を主張する声も多く、すべてのファンを納得させる勝利にはならなかった。 ジャッジペーパーを読み上げるリング・アナの声を、興毅はうつむきがちに聞いた。112―115、115―113。1―1、最後が114―113だった。2―1で辛くも勝利が決まった。3人のジャッジは、全員が11回をランダエタ、最終12回も金氏を除く2人がランダエタのラウンドとした。数字上は興毅が逃げ切った展開だ。だが、判定のポイントはこの最終回の金氏。金氏が他の2人のジャッジと同じ採点なら、試合は引き分けだった。微妙な判定を物語る採点だった。 採点上では何とか逃げ切って「ホッ」とした雰囲気が出るはずだが、世界奪取を祝う歓声とともに、何とも言えない空気が充満した。初回終了間際、カウンターの右フックを浴び、自身プロ初のダウンを喫して試合は始まった。その後も動きは硬く、得意のカウンターの反応も鈍かった。判定の瞬間、信じられないといった表情を見せた興毅自身も「不細工な試合をしてすんません。緊張からか、地に足が着いてなかった」と振り返った。 試合の焦点は、いきなり背負った劣勢をばん回できるかだった。興毅は接近戦に持ち込もうとガードを固め、距離を詰めた。だが、そのすき間から軽いパンチを浴び続け、6回には右目上を切った。誰が見ても攻勢というラウンドは少なく、ジャッジ3人が興毅のラウンドと認めたのは6、10回だけだった。 逆に11回、興毅はダウン寸前の絶体絶命のピンチを迎えている。何とか持ちこたえたがランダエタに奪われたラウンド。ここで勝負はあったかにみえ、最終回もダメージは明らかだった。だが、判定は2―1。ボクシングの採点は各ラウンドに優劣をつけるルールがあり、引き分けのラウンドはほとんどない。この採点法が不可解な判定をしばしば呼ぶ。この試合も、最終回の金氏の採点にその特色が表れた。しかも、他の2人のジャッジは採点上は逃げ切り勝ちと付けただが、見た目には興毅が劣勢をばん回できなかった印象という矛盾が生じた。 ランダエタは「おもちゃを取られた子供のよう。悲しかった。(判定が)おかしかったのは(報道陣の)皆さんが伝えてください」と語った。 判定がおかしかったと言うことはできないが、万人が納得できる勝利でなかったのは事実だろう。興毅にとっての初めての世界戦は、ベルトは獲得したものの、世界王者の“称号”まで手にするには至らなかった。「まだ19歳やし、夢の3階級制覇に向けて練習していくだけ」と興毅。今後への試練と言える一戦となった。 TBSに電話3万件 亀田戦に苦情殺到 視聴率は42% 世界ボクシング協会(WBA)ライトフライ級王座決定戦「亀田興毅×ファン・ランダエタ」を2日夜に系列で放送したTBSには、同日午後7時半の放送開始直後から「いつ試合が始まるのか」「判定がおかしいのではないか」という問い合わせや苦情が殺到した。3日午前9時までの同社のまとめによると、スタッフが408件の電話に応対したほか、混雑でテープ案内などに切り替わった通話が3万3500件にのぼった。 不通だった電話は試合の放送中と直後などに集中していたという。このほか、メールによる苦情などが3655件、3日午前0時半に電話応対を打ち切って以降にかかった電話が3300件余りあった。 TBS広報部は「試合開始が遅いという苦情に対しては、視聴者の声を真摯(しんし)に受け止めて今後に生かしたい。判定についてはコメントする立場にない」としている。 一方、この試合を中継した番組の視聴率が3日、ビデオリサーチから発表された。関東地区は42.4%、関西地区は42.9%、名古屋地区は45.5%、北部九州地区は44.5%だった。 77年にオンライン調査を始めて以降、関東地区のボクシング放送としては、78年5月の「具志堅用高×ハイメ・リオス」の43.2%に次いで高い数字だった。 関東地区の瞬間最高視聴率は午後9時47分と同48分の52.9%で、TBSによると、試合終了後の判定結果が判明した場面だった。 >亀田興毅選手の話 KOばかりだったから、判定は緊張するなあ。最初、(判定で)ランダエタの名前が挙がって「やばい」と思ったけど、手元にベルトがあるからなあ。 <コメント> 皆さんは,どうお考えでしょうか?
by afternoon_news
| 2006-08-03 10:31
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