競馬の祭典「第26回ジャパンカップ」が26日、東京競馬場で行われ、2番人気ハーツクライは直線失速して10着に大敗し、引退濃厚となった。 予期していた不安がまさか現実になるとは…。2番人気ハーツクライが10着惨敗を喫した。7月のキングジョージ3着以来、約4カ月ぶりでも昨年の有馬記念1着時(498キロ)とほぼ同じ500キロの会心の仕上げ。しかも道中は3番手で折り合いもピタリとついた。しかし、伸びない。昨年2着の雪辱どころか、直線はズルズルと後退。あえぐようにゴールにたどり着くと、後ろには最下位人気のユキノサンロイヤル1頭がいるだけだった。 検量室から出てきたルメールは「ノーパワー。4コーナーまでの感触はとても良かったんだ。どうしてあんなに急に止まってしまったのか?分からない…。言われているのどの病気が影響したのかも分からない」とぼう然とした表情で振り返った。JC2週前の14日、橋口師は突然、喘鳴症(ぜんめいしょう=通称のど鳴り)を公表。同師は「どう影響するかはファンの方々の判断にお任せしたい」と委ねていた。思いもよらない惨敗に、橋口師は「申し訳ない。きょうの競馬を見ると、のどが影響しているとしか思えない。オーナーサイドと話し合っていないが、このまま引退ということになるでしょう」と沈痛な面持ちで、現役引退の意向を明かした。 馬主代表の吉田照哉社台ファーム社長は揺れている。「これだけの功労馬だし、すでに5歳。喘鳴症の手術は危険も伴うし、このまま種牡馬入りもある」と語る一方で「もう一度検査して問題がないようなら有馬記念に向かいたい」とグランプリ連覇の夢も捨てきれない。今後については両者の話し合いで決まるが、古馬2強にくっきりと明暗が分かれた。
by afternoon_news
| 2006-11-27 09:17
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