安藤美姫(19=トヨタ自動車)が、ついに4回転を成功させた。公式練習4日目のこの日、最後に跳んだ3回目の4回転で、完ぺきに着氷した。4回転以外は、20回すべてのジャンプを成功と絶好調だ。本番では03年全日本以来3季ぶりの4回転成功が視野に入ってきた。男子はショートプログラム(SP)が行われ、高橋大輔(21)が逆転可能な3位につけた。織田信成(19)は14位と出遅れた。 安藤がついに舞い降りた。左斜め後方にスケートを滑らせ、ふくらむ曲線が壁際で止まる。4回転へ、いつものライン。今大会の公式練習で15度目の挑戦だ。後ろ向きにハの字を描いたスケートを、思い切り踏み切ると、きれいな回転軸ができ、見事に着氷した。 小さな神宮の施設が震えた。リンクを取り囲んだ関係者から一斉に「オ~」と、どよめきが広がった。続いて拍手の嵐が安藤を祝福した。海外プレスからは「ミキは本当に4回転を跳んだのか?」と、驚きの声が上がった。 この日3度目の挑戦だった。1度目は手をついた。2度目は回転は足りたが、着氷がうまくいかず転倒。三度目の正直で完ぺきな4回転サルコーを成功させた。前日まで不調だったほかのジャンプも、20回以上跳んで完ぺきだった。 安藤の4回転への思い入れは深い。15位と惨敗したトリノ五輪も、順位より五輪で4回転を跳べることを喜んだ。今季は当初、安定性を重視して4回転封印を宣言した。しかし、門奈コーチの下で基礎からジャンプを見直し、再び意欲がわいてきた。 スケートのエッジ(つま先にあるギザギザの刃)は、サルコー用のオリジナルだ。エッジをやや長めに研ぐことで、サルコーに必要なパワーを氷に伝えやすい。その力を利用して、安藤の特徴である高速の4回転サルコーが完成する。 この日決まった23日のSPの滑走順は45人中41番だ。点が出やすいと言われる最終グループを引き当てた。「体の動きがよくなってきた。今季、最後の試合なので力を出し切りたい」。SPを確実に滑り、よみがえったフリーの4回転で「ミキティ」が世界へ復活ののろしを上げる。
by afternoon_news
| 2007-03-22 13:30
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